肩凝りは胸凝り?(その2)
(続き)
肩凝りをとるには胸の凝りをほぐすといいのですが、肩関節の位置をニュートラルにしてからでないとだめなのです。
前肩(巻肩)の人は肩関節(上腕)が内旋しているのにお気づきでしょうか?ひとつ試してみましょう。
両腕をぶら下げて立ってください。そのまま肘を曲げてみましょう・・・手がまっすぐ前に上がりましたか? あくまでも肘の屈曲だけで動かして下さい。「手を前に上げよう」としてはだめですよ!
前肩の人は上腕が内向きになっているので、肘を曲げると手は胸を交差するように斜めに上がります。両手を胸にあててお祈りをするポーズに似ています。
それでは次に、ラジオ体操第一の最初にある背伸びの運動をしてみましょう。『新版一流選手の動きはなぜ美しいのか からだの動きを科学する』の著者小田氏のお勧めです。これで肩関節がニュートラルの位置になるのです。
ただしひとつ注意があります。頭上に挙げた手を体側に下ろすとき、水平位置で手のひらを返して地面に向けること。これで肩関節が外に向きます。
そうして同じく肘を曲げると、今度は手が前に上がることでしょう。
こうして肩関節を外旋させておいてから、大胸筋や小胸筋などの胸の筋肉を緩めるといいわけですね‼️
筆者はいいます。「上腕が内旋しているのは、胸が閉じた体幹姿勢に原因があります。頭の位置をわずかに引くと、鳩尾が前に出て、胸の張った姿勢になります。こうすると、胸が開きます。決して肩を後ろに引くことで、前肩を修正しようとしないことが重要です。」肩を後ろに引きすぎるのも、前に引くのと同じように肩の筋肉を緊張させるので、これがまた肩凝りの原因になりますね。
そしてさりげなく肩が内旋する理由が書かれていますね。いわく「胸が閉じているから」です。胸を開くには「頭の位置をわずかに引く」です。ぜひやってみてください。