つま先を使う

2023-01-01つま先,一日一読,動きの連動

タイトルに引かれて買いました。『腰痛ひざ痛が消えるつま先の使い方』岡田慎一郎(産業編集センター)です。著者の岡田さんは、甲野善紀さんの古武術の体裁きを応用して介護のときの身体の使い方を研究されています。帯に書いてある「つま先を意識するだけで痛くない体が手に入る!」というのに目が吸いつけられました。

腰や膝が痛いのはそこに負荷をかけているから、という明快な答え。じゃあなぜそこに負荷がかかるかというと、腰と膝を「部分」として使ってしまい、体全体の連動ができないからだと言います。上半身と下半身の動きが腰と膝で途切れてしまっている。そう言われると床に座った姿勢から立ち上がるときなんかに「よっこいしょ」と声をかけて力を入れないといけないのは、体全体の連動ができていないからかとも思えます。

上の写真の帯にあるように「つま先を外側に向けると、股関節が開き骨盤が立ち、腰ひざに負担がかからない」ということです。試してみました。

膝立ちの姿勢から一方の足を立て、正面につま先を向けて前に向かって立とうとすると、膝に手を当てて「よっこいしょ」と反動をつけて足に力を入れないと立てません。けれど立てた足のつま先を外側に向けてその足のほうに重心をかけ、同時に反対の足のつま先を立てると、自然に反対側に身体が回り腰が上がってくるのがわかります。

つま先を正面に向けた立ち方では腰を曲げて膝に負荷がかかりますが、つま先を外側に向けた立ち方は腰が伸びたまま上体を上げることができます。ただこうするためには股関節がちゃんと回ってくれないとダメみたいです。

「股関節がしっかり動くと、骨盤が前傾しやすくなり、その結果、上半身も前傾してくる。上半身と下半身が連動しやすくなり腰やひざへの負担も軽減される」

普通に上半身を前傾して、と言われると腕を前に垂らして頭を下げ腹を引っ込ませて曲げますね。でもこれだと股関節はほとんど動いていなくて、背中から腰骨が曲がっています。前傾の順序が逆なんですね。つまり、

つま先を外に広げて足を開く ⇒ お尻を後ろに突き出すようにして股関節を開きながら間に腹を入れていく ⇒ 上体を倒す

とすると腰からお尻のラインが伸びたまま前傾することができます。

普段の動きが無駄な力を使いながら無理に行っていることに気づくことができます。他にもいろいろ動きを確かめてみたいと思います。

Youtubeでも股関節あたりのことについて解説されています。こちらもご覧ください。

 

 

Posted by 清水 俊一