抗原検査の留意点
先日2回目のワクチン接種を終えました。しかしワクチンは重症化を防ぐものであっても、感染そのものを防止するものではありません。むしろ無症状でウィルスを保持したまま、患者さんにあい対してしまう危険性も考えられます。
そこで、抗原検査キットを用意してできるだけ頻繁に検査することにいたしました。
唾液を検体に使う抗原定性検査のキットで、15分で陽性・陰性の判定が出ます。ただし、陽性は感染したことを確定できますが、陰性になっても感染していないという保証はないので、感染防止の処置は怠りなく行わなければなりません。
抗原検査キットは現在手軽に入手できるようになっていて、2学期の始まりにあたり、教育委員会によっては児童生徒に抗原検査キットを配布しているところもあるようです。しかし、上記のように検査結果の取り扱いには注意が必要なので、少し情報を集めてみました。
新型コロナウイルス感染症に関する検査について
新型コロナウイルス感染症病(COVID-19) 病原体検査の指針 第4版
SARS-CoV-2検出検査のRT-qPCR法と抗原定量法の比較
この中からいくつか目についたトピックをピックアップしてみます。
- 抗原検査には抗原「定量」検査と抗原「定性」検査がある。今一般に市販されている検査キットのは抗原「定性」検査がほとんど。
- 抗原「定量」検査は専用の測定機器を用いてウィルス抗原の量を定量的に測定できる。感度も簡易核酸検出検査(PCR)と同レベル。
- 抗原「定性」検査はPCRや抗原「定量」検査より感度が低いが、発症から 9 日目以内の症例では確定診断として用いることができる。PCRや抗原「定量」検査が迅速に実施できない場合は、抗原「定性」検査をより頻回に実施できれば有効と考えられる。
- 抗原「定性」検査は、曝露日から1~2日間は感染していても偽陰性となる場合が多い。また、検体中のウィルス量が少ない場合、感染していても陰性となる場合がある。
- 抗原「定性」検査の結果が陽性ならば核酸検出検査(PCR)等を実施すること。
学校向けに抗原検査キットを配布するにあたって、文部科学省から出ている文書も上げておきます。