一日一読まとめ
本を読んで目に留まったフレーズを少しずつ書写するようにしています。読み飛ばしてしまうと記憶に残らないような気がして、指先とペンで頭に刻むようにノートに書き込んでいます。
それをいくつかfacebookに投稿するようになったのですが、タイムラインが移っていって見えなくなるのでこちらにアーカイブしておこうと思います。今回の出典は
- 大橋俊夫『腸のリンパを流せば、病気が逃げ出す』(PHP)
- 大橋俊夫『リンパのふしぎ』(ちくま新書)
- 吉原潔『ぎっくり腰?腰椎椎間板ヘルニアQ&A48』(Kindle)
です。
風邪は万病の元
大橋俊夫氏は信州大学の先生でリンパの研究をされている方です。『腸のリンパを流せば、病気が逃げ出す』(PHP)から抜き出しました。
風邪が万病の元とはよく聞きますが、なぜかという理由を、私は明確に説明できませんでした。ウィルスは菌とちがって細胞の中に入り込み遺伝子を書き換えて増殖するのですが、遺伝子が書き換わる先がどのような細胞になるかわからない、というのはその通りだなと思いました。
一方の細菌は細胞と細胞の間に個体として生息し、増えるとは言っても同じ種の細胞になります。結核菌は結核菌にしかならないわけです。ですから、結核菌は万病の元とはいわない、結核菌は結核の元にすぎないのですね。
アルブミンの再循環
これも『腸のリンパを流せば、病気が逃げ出す』(PHP)からの抜き書き。筆者は「十分な水分を摂ると腸のリンパが流れ、免疫力を上げるのに役立っていることを発見した」方です。
アルブミンは血漿タンパクのひとつで肝臓で作られます。膠質浸透圧が高く周りにある水分を引き寄せる力を持ちます。水と一緒に老廃物なども引き付ける「付着性」があるといいます。それがリンパ液と一緒に全身を再循環している意味を発見した、というお話しです。
アルブミンは白血球の中のリンパ球をもたくさん引き付けることがわかったといいます。リンパ球は特定の抗原を認識するB細胞、T細胞、NK細胞などに分化して免疫系を構成します。アルブミンはリンパ球の種類にこだわらず「非特定的に」たくさんのリンパ球を引き連れて体中を循環しているということです。
朝起きたらお茶一杯
同じく大橋俊夫氏の『リンパのふしぎ』(ちくま新書)からの抜き書き。この本ではリンパについての最新情報を紹介しています。
抜き書きした部分にもあるように、昔から日本の食事では水分を摂るような作法が自然に行われていたといいます。先にあげた『腸のリンパを流せば、病気が逃げ出す』にも同様の記事があり、和食の健康に資する効果がもっと国際的に注目される可能性があると述べています。
和食は日本人の遺伝子に合うように行われてきたものです。乳酸菌には動物性と植物性とがあるそうですが、日本の発酵食品には圧倒的に植物性の乳酸菌が多いそうです。逆に牛乳を飲むとお腹が痛くなるという人が日本人には多いそうです。食べ合わせというのは、昔から人類が食べながら試してきた成果だともいえます。昔からの言い伝えを見直すことが、現代人の健康に役立つかもしれません。
湿布は湿布
次は吉原潔『ぎっくり腰?腰椎椎間板ヘルニアQ&A48』から。
腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の患者さんは多いですが、その詳しい症状や治療法などを臨床医のお立場から解説した本です。私も指圧師としてこれらの病気について正確な知識を得ておきたいと思いました。おしゃれなイラストは浪越指圧の大先輩である近藤恭史氏です。
抜き書きしたのは病気のことではないのですが、冷湿布と温湿布に違いはなくどちらも痛みを和らげる成分が入っているのは同じということが意外だったので書き留めた次第。寒くなると温湿布を貼りたくなりますが、携帯カイロと違って実際に温度を上げる効果はないということですね。